在日本朝鮮文学芸術家同盟

〈人・サラム・HUMAN〉音楽家/宗香亜さん(25)

《朝鮮新報》2020.07.01

「ウリ」を生かして発信

朝大教育学部音楽科を卒業後、朝鮮学校で教員を務め、現在は音楽業界で働いている宗香亜さん。コロナ禍で困難に直面している同胞社会を目の当たりにし「音楽を通じて同胞たちをつなぎ、笑顔を届けたい」と、今年4月に「マウムトンシンプロジェクト」を企画した。「離れていても心は一つ」をテーマに自らが楽曲の制作全般を担当。朝大時代の同級生が考案した振り付けも取り入れ、同胞ら100人の参加を目標に、リモートで歌と踊りを繰り広げるオリジナル動画の作成に励んだ。企画に賛同した仲間3人とともに、SNSを通じて参加を呼びかけた結果、日本各地の朝鮮幼稚園に通う園児から朝青員まで総勢104人が参加。優しい曲調に合わせて、キャッチーな振り付けを踊る同胞たちの姿は、多くの人々に元気を届けた。

コロナ禍でアーティストらが様々な発信を行っていることから企画の着想を得た。宗さんは、「『ウリ』を生かして発信することに意味がある」と、「ウリ」への思い入れは人一倍強い。

教員時代には積極的に作曲を手がけた。かつては、「ただ音楽を楽しんでいるだけ」だったが、教壇に立つ過程で「音楽を通して同胞社会を盛りあげたいという思い」が芽生えた。今もこの思いが自身の活動の支えとなっている。「これからも様々な音楽に触れ、現場で吸収したものを同胞や子どもたちに発信していきたい」。

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