朝高舞踊部員らの合同講習/東・西日本で開催

朝高舞踊部員らの合同講習/東・西日本で開催

《朝鮮新報》2023年05月17日

朝鮮学校高級部に通う舞踊部員らの合同講習が、東日本と西日本地域でそれぞれ行われた。(写真は東日本)

朝鮮学校高級部に通う舞踊部員らの合同講習が今月5日、東日本と西日本地域でそれぞれ行われ、東京、神奈川、茨城、大阪、神戸、京都、愛知、広島、九州の各地朝高から約80人が参加した(主催=舞踊教育協議会)。全国規模では初開催となった今回の合同講習は、民族教育の場で朝鮮舞踊に触れ、学ぶ生徒たちが、朝鮮民主主義人民共和国の伝統的舞踊作品を正確に学ぶ機会を設けることで、朝鮮舞踊のすばらしさを知り、民族的な自負心と誇りを持った有能な人材を育てること、学生芸術コンクールの課題作品である朝鮮の既成作品のうち、高級部生徒らの技術・技量の向上に役立つ作品を選定・指導することで、芸術的な素養と技術・技量のレベルアップを図り、各地で行われる部活動の足並みをそろえることなどを目的とした。

金剛山歌劇団の大練習場で行われた東日本地方講習には、東京中高、神奈川中高、茨城初中高から高級部の舞踊部員ら約30人が参加した。歌劇団の舞踊手である金莎倻さんが講師を務めた。

朝鮮学校高級部に通う舞踊部員らの合同講習が、東日本と西日本地域でそれぞれ行われた。(写真は西日本)

一方、大阪朝鮮文化会館で行われた西日本地方講習には、歌劇団の舞踊手・李莉踊、宋世響さんが講師を務める中、大阪中高、神戸朝高、京都中高、愛知中高、広島初中高、九州初中高から約50人の高級部舞踊部員が参加した。

東西の2ヵ所で開催された講習に先立ち、生徒たちは、事前に課題作品を練習したうえで当日に臨んだ。日頃とは違う場所で、初顔合わせのメンバーも少なくない中、生徒らはウォーミングアップにはじまり、伝習、昼食時間、作品発表に至るまで、共に汗を流しながら、朝鮮舞踊を通じて交流を深めた。

愛知中高の鄭美希さん(高3)は「他校の舞踊部の仲間からたくさんの刺激を受けた」とし、「新しい校舎が竣工した今年、愛知中高は学校創立75周年を迎えた。学校の名を馳せるためにも、今日学んだことを忘れずに中央芸術コンクールに向けて練習に励みたい」と決意をあらわにした。

東日本会場で責任者をつとめた神奈川中高教員の尹紀純さん(舞踊部指導教員)は、「日頃、基準数に満たず群舞を踊ることのできない条件にある学校がある中、各地の朝高生たちが一堂に会し、祖国に伝わる伝統的な既成群舞を踊ることができた点で大きな意義があった」と述べながら、「日本に生まれ育った生徒らは、朝鮮学校をとりまく差別的な状況も相まって、民族的情緒や感覚が不本意に希薄になっている。そうした意味でも朝鮮学校でしか学ぶことのできない朝鮮舞踊の意義を改めて感じている。舞踊を通じて民族性を育むことのできるウリハッキョの役割は大きい」と話した。

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